2013年2月17日日曜日

<引き続き署名へのご協力のお願い>


「厳正な捜査と起訴を求める」署名へのご協力、ありがとうございます。

署名については現在、署名用紙で約8千筆、ネット署名3500筆。海外署名も始まり、福島本部にも毎日届いているとのことです。しかし、検察を動かすには、まだまだ多くの署名が必要です。

第1次締め切りは過ぎましたが、第2次締め切りは3月5日ですので、引き続きご協力をお願いします。

<全国事務局会議の報告>
2月10日、東京で告訴に関する「全国事務局会議」が開かれました。甲信越事務局から3名参加しましたので、報告いたします。


●検察の動向

【担当の保田弁護士からの報告】
実務の最高責任者は40代後半の杉山検事。捜査は、福島の告訴状なども東京に届き、東京地検が主導で着々と行なっている模様。 3月に可否が判断されるとの新聞報道もあるが、東京地検からは「3月に判断するとは言っていない」とのこと。 しかし、3月には異動もあることから、やはり何らかの判断が出るのではないか。

安全を怠っていたという点では、今後、東電が津波の予見をどこまでしていたかが焦点。スマトラ沖地震(※)を調べて意見書を提出する。
※2004年のスマトラ沖地震でインド南部にあるマドラス原発では、津波でポンプ室が浸水するトラブルが起きていた。冷却用の取水ポンプが津波で使用不能となった東京電力福島第1原発事故の約6年半前。国や東電は海外の実例を知りながら、有効な対策を取らず放置した。

1月25日に、東電の勝俣前会長が検察の事情聴取について「大津波は予測していなかった」と過失を否定する趣旨の説明をしたが、スマトラの情報がトップまで上がっていたか、どこで握りつぶされたかを明らかにすることも重要。また、市民団体も危険性を指摘し、東電へも申し入れをしていたので、そのことも証拠として出した。

保田弁護士は、今後、強制捜査が実施されなければ起訴はないとの見通しですが、政府事故調による吉田所長の聴取書を検察が押さえたということは、裁判所の差し押さえ令状が「業務上過失致死」の罪名で出されているので、その対象が原発作業員なのか関連死なのか分からないが、その追及も視野に入れていると思われるので、強制捜査ができる状況にある。

弁護団としてもプッシュしていきたい。一方で、業務上過失致死に「自死(自殺)」は該当しないときっぱり言ったとのことでした。起訴してくれという集団行動はこれまでになかったので、検察は世論の動向を見ている。検察の安易な幕引きは許さないという意味でも、22日の東京地検行動は重要であるとのお話でした。

【本部事務局より】
団長の武藤類子さんも事情聴取(副団長の佐藤さんも意見を言ったとのこと)された。
告訴人の方でも、ウクライナの健康被害に関する文献や国連人権理事会の意見書、山下の発言録が掲載されたデイズジャパン、「疎開裁判」の資料等も使っていいと言われているので、様々な情報をあげている。疎開裁判の資料には、服などについた放射性物質は洗濯しても落ちずに、洗濯機の他の衣類に移染する。髪の毛はシャンプーしても落ちない。また、ゼロベクレルの大根を切り干し大根にしたら4000ベクレル出た。つまり大気に放射能があることが書かれているそうです。


【福島の現状】副団長より
福島県の予算は1兆9千億円だが、そのうちの9800億は原発関連。県の総合計画では2020年までに、全国に避難している人をゼロにするという。その手段は、安倍政権下では「除染」に一本化され、完全にそっちにシフトしている。各戸に除染のハンコをもらいに回ってくる。山などは意味がないと思っても、断りにくい状況。「被災者・こども支援法」を具体化するような政策の予算は一切つかなかった。

県内の仮設や借り上げに住んでいる被災者の疲弊や免疫力の低下は著しい。心が折れそうになっている状態は一層深刻化しており、ひとりひとりの孤立感はさらに広がっている。人々の気持ちは、泡だっており、いわき市では、人口が37万人に急増したこともあり、高級車にペンキがかけられたり、市庁舎に「被災者は帰れ」と落書きがあったりした。被災者同士が、そして補償額によっても分断されている。

また中通りでは、鉛色の空の下で、人々は暮らしており、人々は、なかった事にして暮らしているように見える。保健所には「笑ってストレスなく暮らしたほうがいい」などというポスターが貼ってある。人権は無視され、原子力ムラは依然として力を持っている。

今回の衆院選で福島の自民党は「脱原発」をうたって戦ったが、完全なダブルスタンダード。脱原発に関することは何もやっていない。

原因と責任をはっきりさせることが第一歩。告訴団からこの状況に何とか風穴を開けて行きたい、そして、支援法に魂を入れたい、と深刻な状況と展望を話されました。

【武藤類子団長より】
起訴、不起訴のいずれの結果が出ても、4月には数千人規模の大きな集会をやりたい、そのために協力してほしいとの提案がありました。4月27日の開催を目指すことになりました。
                             
22日は東京地検に署名を提出後、東電本社には申し入れ書と自首勧告文!を提出する予定です。22日の参加も含め、皆さまのより一層のご支援をお願いいたします。

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